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開催の目的と意義

本学会は、細胞や生体のストレス応答とその分子レベルの制御に関して基礎研究者と臨床医学研究者が情報を交換し、両分野の融合と発展をめざしております。

 

開催日程の概要 (2018/10/15更新)

2018年10月26日(金)

受付開始(12:00 – )

幹事会(12:30 – 13:30)

開会挨拶(13:30 – 13:35) 大会長:鳥越俊彦

若手研究奨励賞応募演題講演(13:35-14:29)1人6分(発表5分、質疑応答1分)
座長:足立 弘明(産業医科大学)、青江 知彦(帝京大学)

Y-1 中枢神経における小胞体品質管理機構の破綻に起因する運動障害
杉山 崇史(宮崎大学医学部機能制御学講座機能生化学分野)

Y-2 モヤモヤ病遺伝子ミステリンによる脂肪代謝の制御
會退 詩央莉(京都産業大学総合生命科学部)

Y-3 不要タンパク質の蓄積ストレス下における細胞外小胞分泌
武内 敏秀(大阪大学大学院医学系研究科)

Y-4 自然免疫制御に関わる新規脱ユビキチン化酵素(OTUD1)の同定と生理機能解析
駒倉 啓大(大阪市立大学大学院医学研究科分子病態学)

Y-5 3細胞間タイト結合分子LSRリガンドAngubindin-1によるJNK/cofilin/actinを介した上皮バリア調節機構
金野 匠(札幌医科大学フロンティア医学研究所細胞科学部門)

Y-6 ストレス存在下に翻訳後修飾を受けた免疫原性を有するp53を標的としたヘルパーペプチドワクチン療法の解析
大原 賢三(旭川医科大学病理学講座免疫病理分野)

Y-7 接着斑の持久力を支えるαB-クリスタリン
早崎 沙彩(東京農工大学工学符応用化学専攻)

Y-8 HLA-A24に提示されるLong non coding RNA由来ペプチドの同定
菊池 泰弘(札幌医科大学病理学第一講座)

Y-9 臨床試験によるOligonol®の抗肥満作用の評価
塩 拓磨(株式会社アミノアップ)

スイーツセミナー(14:35-15:25)
演者:三浦 健人(株式会社アミノアップ産学官連携知財担当部長)
座長:知地 英征(藤女子大学名誉教授)

「北海道の機能性食品開発とヘルシーDo」

シンポジウム1 「がん・免疫と細胞ストレス応答」(15:30-17:00)
座長:鳥越 俊彦(札幌医科大学)、鵜殿 平一郎(岡山大学)

S-1 特異的神経活性化による血管ゲート形成と局所炎症誘導のメカニズム「ゲートウェイ反射」
村上 正晃 先生 北海道大学遺伝子病制御研究所 分子神経免疫学 教授(30分)

S-2 ストレスが拓く腫瘍微小環境の代謝改変とがん免疫治療研究への応用
鵜殿 平一郎 先生 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 腫瘍制御学 教授(20分)

S-3 がん細胞進化を支える小胞体常在ストレス応答性分子の機能解析とこれを標的とする治療戦略
田村 保明 先生 北海道大学産学・地域協働推進機構 難治疾患治療部門 特任教授(20分)

S-4 RASP: 難治性がんにみられるストレス抵抗性と小胞/HSP分泌特性
江口 傑徳 先生 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体薬物制御学 講師(20分)

若手研究奨励賞応募演題ポスター討論(17:00-17:30)

特別講演 (17:30-18:20)
座長:金関 貴幸(札幌医科大学)

Nilabh Shastri (Department of Pathology, Johns Hopkins Medical Institute)
“Immune surveillance under stress”

懇親会、若手研究奨励賞受賞式 (18:30-20:00)

 
2018年10月27日(土)

受付開始(8:00-)

一般口演1-4(9:00-12:24)1人9分(発表7分、質疑応答2分)

一般口演1「癌のストレス応答機構」(9:00−9:45)
座長:江口 傑徳(岡山大学)、大塚 健三(中部大学)

O-1 ストレス応答性転写因子NRF3の20Sプロテアソーム活性化による新たな発ガン機構
小林 聡(同志社大学大学院生命医科学研究科医生命システム専攻)

O-2 Anticancer saponin OSW-1 is a novel class of selective Golgi stress inducer
Masafumi Yohda(Department of Biotechnology and Life Science, Tokyo University of Agriculture and Technology)

O-3 アンドロゲン受容体の発現抑制を介したHsp70阻害剤の去勢抵抗性前立腺がんLNCaP95に対する抗がん作用
田中 昌子(早稲田大・高等研)

O-4 トリプルネガティブ乳癌の転移能におけるHSP47の作用機序の解明
米田 明弘(北海道大学産学地域協働推進機構FMI推進本部難治性疾患治療部門)

O-5 悪性脳腫瘍におけるDNA低メチル化形質の意義
増井 憲太(東京女子医科大学病理学第一講座)

一般口演2「酸化ストレスと生体防御」(9:45−10:30)
座長:樋口 京一(信州大学)、藤木 幸夫(九州大学)

O-6 メトホルミンと抗PD-1抗体併用療法における相乗効果の分子メカニズム
西田 充香子(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科免疫学)

O-7 アクリルアミドの毒性発現に関わる細胞応答パスウェイの検索と酸化ストレス応答の保護的作用の検討
蒋池 勇太(東京女子医科大学衛生学公衆衛生学(一)講座)

O-8 癌におけるERO1αの新規内在性低酸素マーカーとしての有効性の検証
武井 則雄(北海道大学産学・地域協働推進機構 FMI推進本部難治性疾患治療部門)

O-9 過酸化水素分解酵素カタラーゼの細胞内局在制御による酸化ストレス応答の分子機構
藤木 幸夫(九大・生体防御医学研究所)

O-10 酸化ストレスによる肺がん幹細胞誘導の分子メカニズム解析
廣橋 良彦(札幌医科大学病理学第一講座)

休憩(10:30−10:45)

一般口演3「神経・感覚器・炎症とストレス応答」(10:45−11:39)
座長:柴田 亮行(東京女子医科大学)、跡見 順子(東京農工大学)

O-11 オートファジーによる神経変性疾患の病因蛋白質の分解とその治療への応用
足立 弘明(産業医科大学医学部神経内科学)

O-12 タウisoformの成体神経新生における役割
石垣 診祐(名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学)

O-13 吸入麻酔薬の神経細胞保護作用と神経障害作用の二面性と小胞体ストレス
青江 知彦(帝京大学ちば総合医療センター・ペインセンター)

O-14 ストレス応答シグナルp38 MAPKを介したp63依存性ヒト鼻粘膜上皮バリア調節機構
小島 隆(札幌医科大学フロンティア医学研究所細胞科学部門)

O-15 社会的敗北ストレスによる社会的行動低下モデルマウスにおける血中サイトカイン濃度の検討
関山 敦生(大阪大学大学院薬学研究科創成薬学専攻先制心身医薬学寄附講座)

O-16 自然免疫応答におけるグルタミン酸の役割
笠原 恵美子(大阪大学大学院薬学研究科創成薬学専攻先制心身医薬学寄附講座)

一般口演4「熱ショック応答と臨床応用」(11:39−12:24)
座長:養王田 正文(東京農工大学)、及川 大輔(大阪市立大学)

O-17 直鎖状ユビキチン鎖生成酵素(LUBAC)に対する新規阻害剤の開発と炎症病態抑制
及川 大輔(大阪市大・院医・分子病態学)

O-18 HSF1-PARP複合体の PAR化とリン酸化による制御
藤本 充章(山口大学大学院医学系研究科医化学講座)

O-19 Nrf2がストレスタンパク質Heme oxygenase-1の熱ショック応答性に及ぼす影響
赤木 玲子(安田女子大学薬学部)

O-20 Geroscience from mechanical stress responding molecular chaperone αB-crystallin supporting both ”Cell-Body” and “Body-Mind” Integration”
Yoriko Atomi(Material Health Sci Lab, Tokyo Univ. Agriculture Technol.)

O-21 HSP72複合体の単離による血中微量タンパク質の同定
塩田 正之(大阪市大院・医・研究支援プラットフォーム)

ランチョンセミナー(12:30−13:20)
演者:笠原 剛(日東電工株式会社メディカル事業部開発部)
座長:田村 保明(北海道大学産学・地域協働推進機構・難治疾患治療部門)

「Nittoの核酸開発支援サービス及び経皮技術」

評議員会・総会(13:25-13:40)

シンポジウム2 「細胞ストレスと細胞老化」(13:40-15:20)
座長:中井 彰(山口大学)、徳永 文稔(大阪市立大学)

S-5 ゲノムストレスによる細胞老化誘導と個体老化
中西 真 先生 東京大学医科学研究所 癌防御シグナル分野 教授(30分)

S-6 熱ショック転写因子HSF1はMDM2-p53-p21経路を介して細胞老化を制御する
山下 孝之 先生 群馬大学生体調節研究所 遺伝子情報分野 教授(30分)

S-7 熱ショック遺伝子の転写調節機構
中井 彰 先生 山口大学大学院医学系研究科 医化学分野 教授(20分)

S-8 オルガネラから発信されるシグナルによる生体の機能制御
西頭 英起 先生 宮崎大学医学部 機能制御学講座 機能生化学分野 教授(20分)

閉会の挨拶(15:20-15:25) 大会長:鳥越俊彦

 

大会の運営

大会実行委員

委員長:鳥越 俊彦(札幌医科大学医学部病理学第一講座)
委員:
青江 知彦(帝京大学ちば総合医療センターペインセンター)
鵜殿 平一郎(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病態制御科学専攻腫瘍制御学講座免疫学分野)
田村 保明(北海道大学フード&メディカルイノベーション推進本部難治性疾患治療分野)
徳永 文稔(大阪市立大学大学院医学研究科分子病態学)
中井 彰(山口大学大学院医学系研究科医化学分野)
永井 義隆(大阪大学大学院医学系研究科神経難病治療学)
樋口 京一 (信州大学大学院医学研究科加齢適応医科学系加齢生物学分野)
養王田 正文(東京農工大学大学院工学府生命工学専攻)
横田 伸一(札幌医科大学医学部微生物学講座)

 

開催の目的と意義

日本臨床ストレス応答学会は、生体に降り注ぐストレスに対して生体が発生する様々な応答の分子メカニズムを明らかにすることにより臨床研究に繋げるという目的を掲げ、1996年に立ち上げられた臨床ストレス蛋白質研究会を母体としています。そしてその後、より広範なストレス応答を対象とし、より多くの基礎および臨床研究者あるいは医療および社会への適用を目指す方々の学術交流の場を目指して、2006年に学会へと発展しました。

ヒトを含む生物は常日頃、個体ないし細胞レベルで種々のストレスに曝されており、これに反応する形で生物はストレス応答を発生させます。的確なストレス応答は本来、生体機能の恒常性を維持するために必要不可欠ですが、異常なストレス応答は疾患の病因と病態メカニズムに密接に関与していることが明らかになりつつあります。対象となる疾患は、生活習慣病や悪性新生物などのcommon diseasesからいわゆる難病を含む稀少疾患rare diseasesまで多岐に亘ります。ストレス応答を惹き起こす要因は、先天的ないし遺伝的なものと生後の生活環境によって惹き起こされる後天的なものとに大別されますが、生活習慣病のように両者が重なることで生じる疾患病態は少なくありません。

2017年の学術集会では、二つのシンポジウム(①神経変性疾患における異常蛋白の毒性,蓄積および伝播、②鉄過剰ストレスに起因する疾患病態)を企画し、本学会のミッションである純粋な基礎研究と臨床応用に繋げる橋渡し研究の最前線を専門家に語っていただき、活発な議論の場にしたいと考えております。ランチョンセミナーでは、脳梗塞急性期の病態研究と治療開発の最前線について専門家にご講演をしていただく予定です。また、カリフォルニア大学サンジエゴ校のポール・S・ミシェル教授をお招きして、WHO主導で脳腫瘍診断に遺伝子解析が必須事項となったものの、テイラーメイド治療が十分に確立したとは言えない現状を踏まえ、脳腫瘍の細胞内代謝とエピジェネティクスおよび新規治療標的分子について特別講演をしていただく予定です。

 

開催日程の概要 (2017/10/12更新)

2017年11月4日(土)

受付開始(11:00 – )

幹事会(11:30 – 12:30)

開会挨拶(13:00 – 13:05) 大会長:柴田亮行

セッション1(13:05 – 13:45)
【分子シャペロンの構造と機能】■座長:跡見 順子・鳥越 俊彦

O1-1 (13:05-13:15) HSF1 の活性調節に働くリン酸化部位 Ser326 は進化的に保存されている
►瀧井 良祐、ほか(山口大学大学院医学系研究科医化学分野)
O1-2 (13:15-13:25) 好熱性真菌 Chaetomium thermophilum 由来プレフォルディンの機能構造解析
►森田 健斗、ほか(東京農工大学大学院工学府生命工学分野)
O1-3 (13:25-13:35) 真核生物プレフォルディン—CCT システムの基質特異性解析
►福井 彩花、ほか(東京農工大学大学院工学府生命工学分野)
O1-4 (13:35-13:45) Small HSP alphaB-crystallin constitutively expresses in keratinocyte of epidermis and responds to amphipathic reagent and ultraviolet ray through the interaction of acid sphingomyelinase
►Eri Fujita, et al (Tokyo University of Agriculture and Technology)

セッション2(13:55 – 14:45)
【蛋白品質管理機構の制御と異常】■座長:松岡 雅人・渡部 和彦

O2-1 (13:55-14:05) ATF4 の翻訳活性化機構を利用した統合ストレス可視化モデルマウス開発
►岩脇 隆夫、ほか(金沢医科大学総合医学研究所)
O2-2 (14:05-14:15) HSF1 によるオートファジーレセプターp62 活性化調節機構の解明
►渡邊 義久、ほか(京都府立医科大学大学院医学研究科基礎老化学)
O2-3 (14:15-14:25) ミクログリアにおける ALS 関連変異 SOD1 蛋白の除去機構の解明
►新井田 素子、ほか(東京女子医科大学医学部病理学第一講座)
O2-4 (14:25-14:35) ヒト絨毛癌細胞株 BeWo における Metformin と Pravastatin の小胞体ストレス 応答と胎盤増殖因子に対する役割
►鈴木 将裕、ほか(北海道社会事業協会帯広病院)
O2-5 (14:35-14:45) 小胞体ストレス応答を介したアクリルアミドの神経毒性
►蔣池 勇太、ほか(東京女子医科大学医学部衛生学公衆衛生学(一)講座)

若手研究奨励賞候補者ショートプレゼンテーション(14:55 – 15:45)

Y1 口腔扁平上皮癌細胞由来エクソソームに含まれる分子シャペロンについての検討
►小野 喜章、ほか(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
Y2 HSF1 による培養ニューロン細胞質 TDP-43 凝集体の形成抑制
►佐久間 美帆、ほか(東京女子医科大学医学部医学科)
Y3 凝集タンパク質を元に戻す分子シャペロン Hsp104 の構造解析
►篠原 恭介、ほか(東京農工大学大学院工学府生命工学分野)
Y4 Hsp72 による SDF-2 の安定化はオキサリプラチン耐性の維持に重要である
►田中 昌子、ほか(早稲田大学先進理工学部生命医科学)
Y5 川崎病の病態発症と heat-shock protein 60 の関連性に関する検討
►千葉 幸英、ほか(東京女子医科大学医学部小児科学講座)
Y6 成体ニューロン新生を介した記憶学習制御における小胞体品質管理機構の役割
►村尾 直哉、ほか(宮崎大学医学部機能生化学)
Y7 癌細胞における HSP47 の IRE1活性調節機構
►米田 明弘、ほか(北海道大学産学・地域協働推進機構 FMI 推進本部難治性疾患治療部門)
Y8 ETAS 摂取によるアルツハイマー病モデルマウスの空間記憶低下予防
►時田 芹奈、ほか(札幌医科大学医学部病理学第一講座)
Y9 慢性的な中途覚醒の増加はアルツハイマー病モデルマウスのアミロイドβ病理を悪化させる
►皆川 栄子、ほか(国立精神・神経医療研究センター(NCNP)神経研究所 疾病研究第四部)
Y10 直鎖状ユビキチン鎖生成酵素 (LUBAC) に対する新規阻害剤による NF-κB 制御と疾患応用 を目指した基礎解析
►及川 大輔、ほか(大阪市立大学大学院医学研究科分子病態学分野)
Y11 気管支喘息とびまん性汎細気管支炎が併存しマクロライド療法により両疾患の病勢がレシ プローカルに推移した 1 例
►清水 悠里、ほか(東京女子医科大学医学部内科学第一講座)
Y12 既存疾患の糖尿病が外傷性脳損傷の重症度に及ぼす影響
►多々良 有紀、ほか(東京女子医科大学医学部法医学講座)
Y13 がん細胞のミトコンドリア分布制御による浸潤亢進と酸化ストレス回避
►小野寺 康仁、ほか(北海道大学大学院医学研究院生化学分野分子生物学)
Y14 酸化ストレス抑制剤の継続摂取によるマウス AApoAII アミロイドーシスの進行抑制
►代 健、ほか(信州大学大学院 医学系研究科疾患予防医科学系加齢生物学)
Y15 肝レンズ核変性症(ウィルソン病)における銅代謝異常
►西牟田 真由、ほか(東京女子医科大学医学部医学科)
Y16 心不全における副腎 β3 アドレナリン受容体を介した新たなアルドステロン産生機序
►山下 薫、ほか(東京女子医科大学医学部内科学第二講座)
Y17 両下肢運動障害を主訴に救急車にて来院した解離性障害の一例
►菊地 まゆ、ほか(東京女子医科大学医学部救急医学講座)

ポスター会場自由討論 (15:45 – 16:00)

シンポジウム1 (16:00 – 18:30)
「神経変性疾患における異常蛋白質の毒性、蓄積および伝播」■座長:渡部 和彦・永井 義隆

 タウ、α シヌクレインの伝播
 長谷川 成人(東京都医学総合研究所 認知症・高次脳機能研究分野)

 神経変性疾患関連タンパク質の細胞外分泌
 山田 薫(東京大学大学院医学系研究科神経病理学分野)

 アミロイド β と糖尿病
 里 直行(国立長寿医療研究センター分子基盤研究部・大阪大学連携大学院加齢神経医学)

 パーキンソン病における α シヌクレイン-脂質相互作用の役割
 鈴木 マリ、ほか(東京都医学総合研究所 運動・感覚システム研究分野)

 感染するプリオン、感染しないプリオン
 北本 哲之(東北大学大学院医学系研究科病態神経学分野)

懇親会、若手研究奨励賞発表 (18:45 – 20:45)

 
2017年11月5日(日)

セッション3(8:30 – 9:10)
【加齢・老化とストレス応答】■座長:中井 彰・養王田 正文

O3-1 (8:30-8:40) 変異 BiP マウスにおける加齢による認知機能障害と麻酔薬曝露による神経障害
►青江 知彦、ほか(帝京大学ちば総合医療センター)
O3-2 (8:40-8:50) マウスモデルを用いた外傷性脳損傷での脳内細胞老化マーカーの発現解析
►島田 亮、ほか(東京女子医科大学医学部法医学講座)
O3-3 (8:50-9:00) 認知症に対する酵素処理アスパラガス抽出物 (ETAS) の臨床効果
►高成 準、ほか(株式会社アミノアップ化学)
O3-4 (9:00-9:10) 社会心理的ストレスによる脳の萎縮とその後の回復
►海野 けい子、ほか(静岡県立大学薬学部)

シンポジウム2 (9:10 – 11:40)
「鉄過剰ストレスに起因する疾病病態」■座長:柴田 亮行・豊國 伸哉

S2-1 (9:10-9:40) ALS における可溶鉄増加とグルタミン酸毒性
►柴田 亮行(東東京女子医科大学病理学第一講座)

S2-2 (9:40-10:10) NASH/C 型肝炎における鉄過剰
►宮西 浩嗣(札幌医科大学医学部腫瘍内科学講座)

S2-3 (10:10-10:40) 発がんの根元的原因としての過剰鉄
►豊國 伸哉(名古屋大学大学院医学系研究科病理病態学講座生体反応病理学・分子病理診断学)

S2-4 (10:40-11:10) 鉄芽球性貧血の病態
►張替 秀郎(東北大学大学院医学系研究科血液免疫病学分野)

S2-5 (11:10-11:40) 本邦のヘモクロマトーシス
►川端 浩(金沢医科大学血液免疫内科学)

評議員会・総会 (11:40 – 12:00)

ランチョンセミナー(12:10 – 13:10)■座長:北川 一夫

脳梗塞に対するトランスレーショナルリサーチ -アカデミア発創薬の課題-
下畑 享良(岐阜大学大学院医学系研究科神経内科老年学分野教授)
共催:協和発酵キリン

セッション4(13:20 – 14:00)
【低酸素・酸化ストレス応答】■座長:市原 淳弘・柴田 亮行

O4-1 (13:20-13:30) 過酸化水素分解酵素カタラーゼによる新たな酸化ストレス応答機構の発見
►藤木 幸夫、ほか(九州大学生体防御医学研究所)
O4-2 (13:30-13:40) 一過性中大脳動脈閉塞モデルにおける慢性低灌流負荷の効果
►齋藤 萌子、ほか(東京女子医科大学大学院医学研究科神経内科学分野)
O4-3 (13:40-13:50) 抗酸化ストレス応答はメトホルミンによる抗腫瘍効果を誘導する
►西田 充香子、ほか(岡山大学大学院医歯薬総合研究科免疫学分野)
O4-4 (13:50-14:00) ERO1α は低酸素環境下において integrin-β1 の立体構造形成に関与し癌細胞増 殖に寄与する
►武井 則雄、ほか(北海道大学産学・地域協働推進機構 FMI 推進本部難治性疾患治療部門)

セッション5(14:00 – 14:50)
【侵害ストレス応答】■座長:鵜殿 平一郎・徳永 文稔

O5-1 (14:00-14:10) ストレス解消に適した入浴による体温変化の検討
►伊藤 要子、ほか(HSP プロジェクト研究所)
O5-2 (14:10-14:20) 無細胞系による NLRP3 インフラマソームと直接相互作用する物質の探索
►増本 純也、ほか(愛媛大学大学院医学系研究科解析病理学講座)
O5-3 (14:20-14:30) 癌や炎症性疾患において分子シャペロン HSPs が誘導される新たな経路:核 内 MMP とヘテロクロマチンタンパク質の相互作用
►江口 傑徳、ほか(岡山大学大学院医歯薬総合研究科歯科薬理学)
O5-4 (14:30-14:40) mTOR 複合体を介する糖代謝と微量元素代謝のクロストーク
►増井 憲太、ほか(東京女子医科大学医学部病理学第一講座)
O5-5 (14:40-14:50) グリオーマにおける ATM の活性化の検討
►吉本 幸司、ほか(九州大学大学院医学研究院脳神経外科学分野)

特別講演 (15:00 – 16:00) ■座長:川俣 貴一・増井 憲太

Targeting metabolic co-dependencies in cancer-leveraging biological stress adaptations to generate therapeutic vulnerabilities
►Paul S. Mischel, M.D. (Member and Head, Laboratory of Molecular Pathology, Ludwig Institute for Cancer Research; Professor of Pathology & Moores Cancer Center, UCSD)

《記念品贈呈・講演者答辞》柴田大会長 ⇒ Prof. Paul S. Mischel

閉会の挨拶 (16:05) 大会長:柴田亮行

 

大会の運営

(1)大会実行委員

委員長: 柴田 亮行(東京女子医科大学病理学第一講座)
委員:
跡見 順子(東京農工大学大学院工学府応用化学有機材料化学)
市原 淳弘(東京女子医科大学高血圧内分泌内科学講座)
鵜殿 平一郎(岡山大学大学院医歯薬総合研究科免疫学)
川俣 貴一(東京女子医科大学脳神経外科学講座)
北川 一夫(東京女子医科大学神経内科学講座)
徳永 文稔(大阪市立大学大学院医学研究科分子病態学)
豊國 伸哉(名古屋大学大学院医学系研究科生体反応病理学)
鳥越 俊彦(札幌医科大学医学部病理学第一講座)
中井 彰(山口大学大学院医学系研究科医科学分野)
永井 義隆(大阪大学大学院医学系研究科神経難病認知症探索治療学)
松岡 雅人 (東京女子医科大学衛生学公衆衛生学(一)講座)
養王田 正文(東京農工大学大学院工学府生命工学)
渡部 和彦(杏林大学保健学部臨床検査技術学科神経病理学)

 

受賞者

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 病態制御科学専攻 腫瘍制御学講座 免疫学分野   西田 充香子

経歴

平成21年3月 神戸学院大学薬学部薬学科 卒業
平成23年3月 神戸学院大学大学院薬学研究科修士課程(薬学) 修了
平成28年3月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程(医学) 修了
平成28年4月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科免疫学分野 非常勤研究員
現在に至る

所属学会

日本免疫学会、日本がん免疫学会、日本癌学会、日本臨床ストレス応答学会

コメント

第11回日本臨床ストレス応答学会で若手研究奨励賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。 これも、鵜殿先生をはじめ、研究室の皆様のご指導によるものと心から感謝しております。

私は現在、免疫を介した有効ながん治療を目指して、2型糖尿病治療薬であるメトホルミンを用いて、免疫チェックポイント分子阻害剤とメトホルミンの併用による抗腫瘍効果の研究に従事しています。その研究の過程でメトホルミンによる抗腫瘍効果の発揮には酸化ストレスが関与している可能性があることを見出し、この度、発表させていただきました。まだまだこれから深く検討していく必要があると思いますが、ストレスが免疫系を駆動させ抗腫瘍効果につながるというのは大変興味深いところだと思いますので 私自身、この賞を励みになお一層、気持ちを引き締めてこれからも研究活動に邁進していきたいと思います。本当にありがとうございました。

受賞者

山口大学医学系研究科 泌尿器科学講座  岡 真太郎

経歴

2010年 山口大学医学部医学科 卒業
2014年 山口大学医学系研究科 泌尿器科学講座 博士課程入学
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本泌尿器科学会、日本生殖医学会、日本性機能学会、日本アンドロロジー学会など

コメント

この度は、このような栄誉ある賞をいたき誠に嬉しく思っております。本研究を指導してくださった医科学分野の中井先生をはじめとする研究室の皆様および泌尿器科学教室の白石先生のご協力に誠に感謝しております。

私は、泌尿器科医として日常診療を行うなかで、男性生殖内分泌学に興味を持ちました。ホルモン産生細胞におけるストレス応答メカニズムは不明な点が多いため、研究課題として取り組むこととなりました。本研究では、熱ショック応答因子であるHeat shock factor 1が精巣ステロイド合成におけるSteroidogenice acute regulatory protein (StAR)によるコレステロール輸送に関与していることが明らかになりました。

栄誉あるこの賞の受賞者として、私は本当にふさわしいのかどうかは、今後の努力次第で決まることを心に強く刻んでいます。この機会を生かして一層精進する所存です。

受賞者

東京女子医科大学大学院医学研究科 病理学第一講座  原地 美緒

経歴

早稲田大学先進理工学部応用化学科 卒業
早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻 修了
東京女子医科大学大学院医学研究科病理学第一講座
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会など

コメント

このたびは、第11回日本臨床ストレス応答学会「若手研究奨励賞」にご選出頂き、誠にありがとうございます。 本発表を評価頂いた選考委員の先生方、柴田先生をはじめとする東京女子医科大学第一病理の皆様に深く感謝申し上げます。

本研究は、悪性脳腫瘍である膠芽腫のエピジェネティクス制御機構を、分子生物学的手法により解明しようとする試みです。本研究を通して、未だ有効な治療法の少ない悪性脳腫瘍治療に対して、少しでも貢献できればと考えております。

まだまだ研究を初めて日も浅く未熟者ではありますが、これを励みにこれからも精進したいと思います。

受賞者

中国河北師範大学生命科学学院 生理学研究室  譚 克

経歴

2008年7月 河北理工大学医学部 臨床医学専攻 卒業
2011年3月 山口大学医学系研究科 医化学専攻 博士前期課程 終了
2015年3月 山口大学医学系研究科 医化学専攻 博士後期課程 終了
2015年8月 山口大学医学系研究科 医化学専攻 学術研究員
2015年10月 中国河北師範大学生命科学学院 生理学研究室 講師
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本生化学学会、日本分子生物学会など

コメント

このたびは、第10回日本臨床ストレス応答学会「若手研究奨励賞」にご選出頂き、誠にありがとうございます。日頃から熱く御指導頂いている中井教授をはじめ藤本先生や瀧井先生など多くの先生方のおかげと思っております。この場を借りて厚く御礼申しあげます。

現在、私は熱ショック転写因子HSF1とミトコンドリアストレス応答の関連をテーマに研究をしています。ミトコンドリアの機能障害は老化、神経変性疾患、がんなどの病気と関わることが古くから知られています。しかし、哺乳動物のミトコンドリアストレス適応機構の分子メカニズムはまだ不明なところが多いです。本研究では、熱ストレスでHSF1はNRF1の発現を制御することによって、ミトコンドリアの機能を維持することが分かりました。

栄誉あるこの賞の受賞者として、私は本当にふさわしいのかどうかは、今後の努力次第で決まることを心に強く刻んでいます。この機会を生かして一層精進する所存です。

受賞者

宮崎大学医学部機能生化学分野  加藤 裕紀

経歴

平成23年3月 山梨大学大学院医学工学総合教育部博士課程修了(医科学)
平成23年4月 山梨大学グローバルCOE博士研究員
平成25年4月 宮崎大学医学部機能生化学分野博士研究員
平成26年4月 日本学術振興会 特別研究員PD
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本生化学など

コメント

このたびは、第11回日本臨床ストレス応答学会若手研究奨励賞に選出頂き、大変光栄に存じます。評価頂いた選考委員ならびに関係諸先生方、そして現在ご指導頂いている西頭英起教授をはじめ宮崎大学医学部機能生化学分野の皆さま、さらには共同研究者の方々に厚く御礼申し上げます。

本研究はオルガネラクロストークとストレス応答に焦点を当てております。オルガネラクロストークは最近の細胞生物学のホットな研究分野のひとつとして挙げられますが、未解明な点も多く残されています。この受賞を励みに、基礎的な分子メカニズムの解析のみならず臨床へと繋がる研究に発展できるよう努力して参りたいと存じます

今後もなお一層努力を重ねる所存でありますので、諸先生方には引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

受賞者

東京農工大学工学府生命工学専攻 養王田・野口・篠原研究室  山本 陽平

経歴

2012年3月 東京農工大学 工学部 生命工学科 卒業
2012年4月 東京農工大学 工学府 生命工学専攻 博士前期課程 入学
2013年4月 東京農工大学 博士課程教育リーディングプログラム 履修開始
2014年3月 東京農工大学 工学府 生命工学専攻 博士前期課程 修了
2014年4月 東京農工大学 工学府 生命工学専攻 博士後期課程 入学
2015年4月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)採用

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本薬学会、日本分子生物学会など

コメント

このたびは、栄誉ある賞を受賞することができ、大変嬉しく思っております。このような賞をいただけたのは、指導教員である養王田先生をはじめとする先生方と研究室の皆様のご指導ご協力のおかげであり、深く感謝しております。

現在、私はタンパク質のフォールディングに深く関わる主要な分子シャペロン、グループII型シャペロニンの機能・構造の解析をテーマに研究をおこなっています。
グループII型シャペロニンは神経変性疾患などタンパク質凝集を原因とする疾病との関わりも報告されているタンパク質です。
現在の研究は、その分子機構解明を目的とした基礎研究となっておりますが、今後も本学会で成果を発表し皆様と議論することで、成果が広く皆様に貢献するものとなるよう、努力したいと考えています。

今後とも精進していきたいと思いますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

受賞者

徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター生体機能分野 三宅 雅人

経歴

2005年 東北大学農学部 卒業
2010年 東北大学大学院博士課程修了 農学博士
2011年 徳島大学疾患ゲノム研究センター 特任助教
2013年 徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター 助教

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本薬学会、日本分子生物学会など

コメント

このたび、第10回日本臨床ストレス応答学会若手研究奨励賞を授与頂き、大変嬉しく光栄に存じます。本発表を評価頂いた選考委員の先生方ならびに関係諸先生方に厚く御礼申し上げます。

私は、2011年より徳島大学疾患ゲノム研究センターの親泊研究室に参加させていただき、主に糖尿病の発症と悪化における小胞体ストレスの関与について研究してまいりました。
本大会において私は小胞体ストレスを標的とした膵β細胞での新規化合物の同定について発表させていただきました。

本研究では小胞体ストレス応答を利用したスクリーニング系の構築を行い、新規な小胞体ストレス制御化合物を同定して培養細胞、糖尿病モデルマウスでの作用を明らかにすることが出来ました。
一方で、学会中にご質問いただいたようにこの化合物の作用の詳細な分子メカニズムやマウスなど個体レベルでの副作用についての検討は十分ではありません。
賞を頂いたことを励みに、今後さらなる解析を行って明らかにしたいと考えております。

この栄誉はひとえに親泊教授のご指導、研究室のメンバーや共同研究者のご支援、また本学会の皆様を含め様々な方々のご助言によるものと、あらためて感謝申し上げる次第でございます。
この受賞を励みに、今後も本研究に留まらず基礎的な小胞体ストレス応答の分子メカニズムや疾患への関与の解明と得られた知見に基づいた臨床に向けた創薬研究を展開していき、ストレス応答と臨床をつなげる本学会のテーマに少しでも貢献できるよう努力して参りたいと存じます。

皆様のご期待に沿えるよう、なおいっそうの努力を重ねる所存でございますので、なにとぞ引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。