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開催の目的と意義

個体や細胞へ負荷される様々なストレス刺激への適切な応答は、生体機能の恒常性の維持に不可欠で、その異常が多くの疾患原因となっています。近年、分子レベルで細胞ストレス応答のしくみが解明され、それを制御することによって人の疾病を治療し、予防する新たな研究が加速しつつあります。第18回大会においては、「臨床から基礎へ、基礎から臨床へ」をキーワードとして、ストレス応答に関係する分子生物学、細胞生物学、臨床医学の研究者、および医師、医療・保健関係者が一堂に会し、臨床応用に向けた議論を深めたいと思います。

 

開催日程の概要(2024/9/12 更新)

2024年11月1日(金)

12:00~     受付(宮崎市民プラザ 4階ギャラリー前)

12:58~13:00 開会挨拶(大会長:西頭英起)

13:00~13:45 一般口演1

13:55~15:35 シンポジウム1「翻訳から紐解く病態と治療応用」
  • 松本有樹修 先生(名古屋大学大学院理学研究科 分子発現制御学グループ)
  • 阿部洋 先生(名古屋大学大学院 物質理学専攻化学系 生物有機化学研究室)
  • 田中元雅 先生(理化学研究所 脳神経科学研究センター タンパク質構造疾患研究チーム)
  • 永井義隆 先生(近畿大学医学部脳神経内科学教室)

15:45~16:20 スイーツセミナー「アレクシオンファーマ」

16:20~17:35 若手研究奨励賞応募演題ポスター討論

17:40~18:30 特別講演「パーキンソン病の分子病態 -αシヌクレイン伝播仮説を中心に-」
高橋良輔 先生(京都大学医学研究科臨床神経学)

19:00~21:00 懇親会&若手研究奨励賞表彰式(MRT miccエメラルドホール)

2024年11月2日(土)

8:30~      受付(宮崎市民プラザ)

9:00~10:30  一般口演2

10:40~12:20 シンポジウム2「老化を制御する多様なストレス応答機構」
  • 小林妙子 先生(東京大学医科学研究所 基礎医科学部門タンパク質代謝制御分野)
  • 城村由和 先生(金沢大学がん進展制御研究所 がん・老化生物学研究分野)
  • 井垣達吏 先生(京都大学大学院生命科学研究科 システム機能学分野)
  • 高橋暁子 先生(公益財団法人がん研究会 がん研究所 細胞老化研究部)

12:30~13:10 ランチョンセミナー「アミカスセラピューティクス」

13:10~13:30 評議員会・総会

13:40~15:10 一般口演3

15:10~15:15 閉会挨拶(大会長:西頭英起)

 

大会の運営

大会実行委員

委員長:
西頭英起(宮崎大学)

委員:
養王田正文(東京農工大学)
岩脇隆夫(金沢医科大学)
木村洋子(静岡大学)
横田伸一(札幌医科大学)
江口傑徳(岡山大学)
足立弘明(産業医科大学)
徳永文稔(大阪公立大学)
鳥越俊彦(札幌医科大学)
中井彰(山口大学)
永井義隆(近畿大学)
鵜殿平一郎(岡山大学)
杉山崇史(宮崎大学)
門脇寿枝(宮崎大学)
村尾直哉(宮崎大学)

 

受賞者

山口大学大学院医学系研究科医化学分野
Akanksha Pandey

経歴

June 2017 University of Allahabad, India. Bachelor in Biochemistry and Chemistry.

June 2019 Completed Master’s program from Department of Biochemistry, University of Allahabad, India.

August 2019-April 2022 Research assistant at University of Allahabad, India.

April 2022 Graduate student at Yamaguchi University School of Medicine, Department of Biochemistry and Molecular Biology.

コメント

 I am very honored to have been selected for the Young Researcher Encouragement Award at the 17th Japanese Society of Clinical Stress Response Conference. I would like to express my deepest gratitude to the judges who evaluated this presentation, as well as to everyone involved in the academic society.

 This presentation shows that TRIM24 and TRIM33, a ubiquitin ligase family protein that is activated in response to environmental, physiological, and pathological stimuli and undergoes liquid-liquid phase separation during transcriptional activation and co-localize with HSF1. I believe that this research will lead to the elucidation of the rapid transcriptional activation mechanism not only by HSF1 but also by co-activators that respond to external signals.

 Lastly, the research for which I received the Young Researcher Encouragement Award is the result of the guidance and cooperation of everyone in the laboratory, including Professor Akira Nakai and Dr. Mitsuaki Fujimoto. I would like to take this opportunity to thank you. With this award as encouragement, I will continue to push forward with my research activities.

受賞者

東京農工大学生命工学専攻
早田萌花

経歴

2023年3月 東京農工大学工学部生命工学科 卒業

2023年4月 東京農工大学工学府生命工学専攻修士課程 入学

コメント

 この度は第17回日本臨床ストレス応答学会若手研究奨励賞という大変栄誉ある賞にご選出頂き、誠に嬉しく光栄に存じます。本研究をご評価頂きました選考委員の先生をはじめとした、本学会関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

 本発表は、アミロイド線維を脱凝集する機能を持つ分子シャペロンHsp104の作用機構について解析したものです。この研究によって、アミロイド線維の沈着によって発症するアルツハイマー病などの神経変性疾患の新規治療法開発に貢献できると考えております。

 最後になりますが、今回若手研究奨励賞を頂いた研究を進めるにあたり、ご指導とご鞭撻を賜りました篠原恭介先生をはじめとする研究室の皆様に心より感謝いたします。これからもより一層研究活動に邁進していく所存です。

受賞者

徳島大学先端酵素学研究所生体機能学分野
Jirapat Namkaew

経歴

2010-2014  Bachelor of Science (B.Sc.) in Biology, Rajamangala University of Technology Thanyaburi, Thailand

2019-2021  Master of Science (M.Sc.) in Medical Science, Tokushima University, Japan

2021-Present Research Scientist, Division of Molecular Biology, Institute of Advanced Medical Sciences, Tokushima University, Japan

所属学会

The Biomedical Society for Stress Response, Japan

コメント

 I am honored to have been given the Young Researcher Encouragement Award at the 17th Annual Meeting of the Biomedical Society for Stress Response, Japan in 2023. This award motivated me to pursue a more advanced academic research career and to become a good research scientist in the future. I strongly believe that getting an excellent research society with erudite people who have had practical experience in cutting-edge research is an impactful and essential step toward achieving the goal of young researchers. I would like to express my sincere gratitude to the selection committees and everyone participating in the academic society for their evaluation.

 Our study addresses the challenge of cisplatin resistance in non-small-cell lung cancer (NSCLC) treatment. We highlights the potential of mifepristone, identified through an FDA-approved drug library screening for the integrated stress response (ISR) activators, as a chemosensitizer to enhance the efficacy of cisplatin-based therapy for NSCLC. Because mifepristone is widely used in reproductive medicine and endocrine diseases, its safety and pharmacokinetics are extensively studied, making it easier to progress to clinical trials. We look forward to the evaluation of the potential of mifepristone against NSCLC after cisplatin treatment in a future clinical trial.

 Lastly, the award would not have been possible without the guidance and support of my supervisor, Professor Seiichi Oyadomari, as well as the contributions of co-researchers in the Division of Molecular Biology at Tokushima University. I would like to take this opportunity to thank you again.

受賞者

札幌医科大学医学部病理学第一講座
時田芹奈

経歴

2014年4月~2019年3月  札幌医科大学 病理学第一講座 研究補助員
2019年4月~2022年3月  同上 訪問研究員
2022年4月~2022年5月  同上 研究支援者
2022年4月~      札幌医科大学 大学院医学研究科 腫瘍免疫学 博士課程
2022年6月~      札幌医科大学 免疫プロテオゲノミクス共同研究拠点 研究支援者

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本病理学会、日本癌学会、日本免疫学会、日本がん免疫学会

コメント

 この度は、第17回日本臨床ストレス応答学会大会 若手研究奨励賞を授与いただきまして、大変光栄に存じます。大会長の親泊政一先生、ならびに審査員の先生方に厚くお礼を申し上げます。また、日頃よりご指導いただいております鳥越俊彦先生、金関貴幸先生をはじめ研究室の皆様のお力添えに重ねて感謝申し上げます。

 私は札幌医科大学 病理学第一講座で腫瘍免疫学分野の研究をさせていただいております。とくにT細胞が認識するがん細胞HLA提示抗原の正体を明らかにし、ゆくゆくは患者様の遺伝学的個性やがん種類に応じたオーダーメイド医療によるがんの根絶を目指しております。なかでも真に腫瘍特異的抗原である体細胞遺伝子変異由来ネオアンチゲンは世界的に注目されている抗原クラスであり臨床応用が期待されておりますが、既存のネオアンチゲン検出法は効率面や普及面で課題が残ります。本大会では、我々が開発した新しいネオアンチゲン検出法「NESSIE」をご紹介し、ヒト検体およびマウスモデルを用いた検証から、HLA-I・IIに提示される免疫原性ネオアンチゲンを効率的に検出可能であること、ワクチン投与によってin vivo腫瘍抑制に働くことを発表させていただきました。NESSIEは新鮮腫瘍組織を必要とせず、HLAの多型性にも縛られません。がん種類・HLA横断的で効率的な新しいネオアンチゲン検出法として、ネオアンチゲンの臨床応用実現に貢献できるものと考えております。本研究がこのような栄誉ある賞をいただけたことを励みに、さらなる発展およびその成果の社会還元を目指し引き続き邁進してまいります。

開催の目的と意義

日本臨床ストレス応答学会は、生体の様々なストレス応答の分子機構の理解 と臨床への応用を目的として 1996年に立ち上げられた臨床ストレス蛋白質研究会が、国際組織(Cell Stress Society International)の日本での受け皿として、より広範なストレス応答を対象とし、より多くの基礎及び臨床研究者 や、医療及び社会への応用を目指す方々の学術交流の場を目指し、2006年に臨床ストレス応答学会(第1回大会)へと発展したものです。2019年より学会名に「日本」を冠し、新たな決意のもと基礎臨床が融合し、基礎解析と疾患発症メカニズム解明を目指す場として、さらなる活動を展開していきます。

 

開催日程の概要(2023/10/17 更新)

2023年11月17日(金)

12:00~     受付(1F 藤井節郎記念ホール前)

13:00~13:05 開会挨拶(大会長:親泊 政一)

13:05~14:17 一般口演1「病態解明から疾患克服へ」

14:17~14:25 若手研究奨励賞応募演題ポスタープレビュー

14:25~15:20 若手研究奨励賞応募演題ポスター討論

15:20~17:00 シンポジウム1「オミクスで拓くストレス研究」
共催:高深度オミクス医学研究拠点整備事業
  • ゴルジ体ストレスに対する生体応答とその破綻による疾患
    清水 重臣 先生(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
  • RNA 相分離を起点としたシヌクレイノパチー発症機序の解明
    矢吹 悌 先生(熊本大学発生医学研究所ゲノム神経学分野)
  • ストレス応答を支えるmicroRNA-その背後にある不思議な現象を複合的なオミクス解析から紐解く-
    小林 穂高 先生(徳島大学先端酵素学研究所)
  • Keap1の分子進化は脊椎動物の陸上進出に必須だった-陸上生物の高活性酸素に対する適応機構の解明-
    弓本 佳苗 先生(九州大学生体防御医学研究所)

17:15~18:15 特別講演「次世代プロテオミクスが拓く医学生物学の新地平:100年来のがんの謎を解く」
中山 敬一 先生(東京医科歯科大学・高等研究院)

18:30~     懇親会&若手研究奨励賞表彰式

2023年11月18日(土)

8:30~      受付(1F 藤井節郎記念ホール前)

9:00~10:05  一般口演2「シャペロン研究の新たな展開」

10:10~11:50 シンポジウム2「プロテオスタシスからの疾患解明」
共催:日本医療研究開発機構 革新的先端研究開発支援事業「プロテオスタシスの理解と革新的医療の創出」
  • 遺伝性パーキンソン病の原因因子とプロテオスタシス制御
    松田 憲之 先生(東京医科歯科大学難治疾患研究所機能分子病態学分野)
  • もやもや病遺伝子のクローニングから機能解明へ
    森戸 大介 先生(昭和大学医学部)
  • 小胞体ストレス依存的な翻訳時分解を介したプロテオスタシス制御機構
    門脇 寿枝 先生(宮崎大学医学部機能生化学分野)
  • 2型糖尿病へと至る膵β細胞の小胞体プロテオスタシス変容と創薬
    三宅 雅人 先生(徳島大学先端酵素学研究所生体機能学分野)

12:00~12:40 バイオテク ランチョンセミナー「医薬品開発を効率化する薬物輸送性トランスポーター製品の紹介」
伊藤 澄人 先生(株式会社ジェノメンブレン)

12:40~13:00 評議員会・総会

13:00~14:00 一般口演3「ストレス応答への様々なアプローチ」

14:00~14:05 閉会挨拶(大会長:親泊 政一)

 

大会の運営

大会実行委員

委員長:
親泊 政一(徳島大学先端酵素学研究所生体機能学分野・教授)

委員:
足立 弘明(産業医科大学医学部神経内科学)
岩脇 隆夫(金沢医科大学総合医学研究所生命科学研究領域細胞医学研究分野)
鵜殿 平一郎(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科腫瘍制御学講座免疫学分野)
江口 傑徳(岡山大学大学院医歯薬総合研究科歯科薬理学分野)
木村 洋子(静岡大学大学院農学研究科応用生物化学専攻)
鳥越 俊彦(札幌医科大学医学部病理学第一講座)
中井 彰(山口大学大学院医学系研究科医化学講座)
永井 義隆(近畿大学医学部脳神経内科)
西頭 英起(宮崎大学医学部機能生化学)
養王田 正文(東京農工大学大学院工学府生命機能科学部門)
横田 伸一(札幌医科大学医学部微生物学講座)

 

受賞者

札幌医科大学医学部病理学第一講座
札幌医科大学医学部消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座 和田朝香

経歴

2012年3月 札幌医科大学 医学部 卒業
2012年4月 市立函館病院 初期臨床研修医
2014年4月 聖路加国際病院 乳腺外科シニアレジデント
2017年4月 聖路加国際病院 乳腺外科クリニカルフェロー
2018年4月 札幌医科大学医学部 消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座 診療医、博士課程入学
2019年6月 札幌医科大学医学部 病理学第一講座 所属
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本外科学会、日本乳癌学会、日本臨床外科学会、日本人類遺伝学会、日本乳腺甲状腺超音波医学会

コメント

 この度は第16回日本臨床ストレス応答学会大会の若手研究奨励賞に選出いただき、大変嬉しく光栄に思います。ご評価いただいた大会長の足立弘明先生ならびに選考委員の先生方に厚く御礼申し上げます。

 本研究では、hERO1-Lαが乳癌の転移や増殖に及ぼす影響を明らかにし、乳癌の中でも悪性度の高いトリプルネガティブ乳癌の新たな治療標的分子となる可能性が示唆されました。乳腺外科医として予後不良な乳癌に対する有効な治療法を期待しながら日々診療しております。本研究で得た基礎的な結果が少しでも臨床応用につながればという希望を持っています。

 最後に、本研究の成果はご指導いただいた鳥越俊彦教授、廣橋良彦准教授をはじめ札幌医科大学医学部病理学第一講座の皆様、札幌医科大学医学部 消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座の皆様のご指導とご協力の賜物です。この場をお借りして改めて感謝を申し上げます。今後も乳癌と向き合い、この賞を励みにこれからもより一層研究活動に邁進していく所存です。

受賞者

京都府立医科大学大学院医学研究科脳神経内科学
近畿大学医学部脳神経内科 藤野雄三

経歴

2014年3月 京都府立医科大学 医学部医学科 卒業
2014年4月 神戸市立医療センター中央市民病院 初期研修医
2016年4月 京都府立医科大学附属病院 脳神経内科 専攻医
2018年4月 松下記念病院 脳神経内科 医員
2019年10月 京都岡本記念病院 脳神経内科 医員

2020年4月~ 京都府立医科大学大学院医学研究科脳神経内科学 博士課程
2021年4月~ 近畿大学医学部脳神経内科 特別研究学生

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本神経科学学会、日本神経学会など

コメント

 この度は第16回日本臨床ストレス応答学会 若手研究奨励賞を頂きまして、大変光栄に存じます。ご高配下さいました選考委員の先生方、大会長の足立弘明先生に心より御礼申し上げます。また、平素より厚くご指導頂いております永井義隆先生をはじめ、数多くの方々のお力添えに深く感謝致します。

 今回の研究では、様々なリピート病の病態に密接に関与する非古典的な翻訳、RAN翻訳の制御機構に着目致しました。代表的なリピート病であるC9orf72関連ALS/FTDを対象に、ALS/FTD関連タンパク質であるFUSが、GGGGCCリピートRNAに結合し、その高次構造を変化させることでRAN翻訳を抑制することを明らかにしました。更にそのようなRAN翻訳の抑制は、樹立した疾患ショウジョウバエモデルにおいて変性表現型を改善させました。本研究で得られた知見によって、リピートRNAの保持する高次構造がリピート病における新たな治療ターゲットとなる可能性に期待しております。

 一方でRAN翻訳には未解明の謎が多く残されており、今回の受賞を励みに今後も熱意を以って研究に邁進したいと思います。

受賞者

旭川医科大学薬理学講座 谷内秀輔

経歴

2011年9月 岡山大学大学院自然科学研究科博士後期課程バイオサイエンス専攻 修了
2011年10月 広島大学大学院総合科学研究科 博士研究員
2014年5月 徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター 特任研究員
2016年4月 徳島大学先端酵素学研究所 特任研究員
2021年5月 旭川医科大学薬理学講座 助教
現在に至る

所属学会

日本臨床ストレス応答学会、日本生化学会、日本薬理学会など

コメント

 このたびは第16回日本臨床ストレス応答学会若手研究奨励賞に選出いただき、大変光栄に存じます。本研究を評価していただいた選考委員ならびに関係諸先生方、そしてご指導いただいた徳島大学先端酵素学研究所の親泊政一教授、共同研究者の皆様に御礼申し上げます。

 本研究は、小胞体ストレスセンサーとして機能するセリン/スレオニンキナーゼであるPERKの新規リン酸化基質として炎症性メディエーターのHMGB1を同定すると共に、培養細胞やマウスにおける敗血症病態モデルでPERKがHMGB1をリン酸化する意義について明らかにしたものです。今回の受賞を励みにできるだけ早く本研究の成果をまとめて発表したいと存じます。

 昨年度、徳島大学から旭川医科大学に所属が変わりましたが、現在は本研究を含めた小胞体ストレス応答に関する研究に加え、新たに低酸素ストレスに関する研究も進めております。今後もストレス応答の基礎研究から臨床につながるような知見を報告できるようになお一層の努力を重ねる所存ですので、ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。